今回はNHK 「きょうの健康」から、
東京大学大学院 准教授 玉置 泰裕さんの 「加齢黄斑変性」 のお話です。
「早く気づいて 加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」
黄斑(おうはん)とは、網膜の真ん中のことをさします。
視野の中心部分に対応し、視力に大きくかかわる場所で、網膜の最も重要な部分です。
「加齢黄斑変性」とは、加齢と共にこの黄斑に障害が生じて、
見ようとするところが見にくくなる病気です。
最近では新しい治療方法が出てきましたので、
より早期から治療行えるようになってきました。
ですので、できるだけ早く気がついて、治療を始めることが大切です。
◎ 「加齢黄斑変性」とは どんな病気でしょうか
黄斑部は非常に視覚に重要な部分ですが、
それが障害されて加齢と共に視力が低下して
最終的に最悪の場合 失明に至ってしまう病気です。
この病気には 大きく分けて2つのタイプがあります。
急激に進行することが多く、視力が急に低下してしまうタイプを
『滲出型(しんしゅつがた)』 と呼びます。
進行がゆっくりなことが多く、徐々に視力が低下してしまうタイプを
『萎縮型(いしゅくがた)』 と呼びます。
1.滲出型
健康な網膜の場合、網膜の視細胞は 脈絡膜血管から栄養を受けています。
滲出型の場合、脈絡膜から 元々無かった新生血管が
網膜の方向の向って伸びてきて、
その血管から出血を起こしたり、水分が漏れて水たまりを作る状態になります。
それによって とても大切な視細胞が萎縮して視力が悪くなってしまいます。
2.萎縮型
新生血管が伸びてくるタイプではなく、
だんだんと網膜の色素上皮と呼ばれる細胞や、脈絡膜の毛細血管が萎縮してしまって、
それに伴って、網膜の視細胞も萎縮して 視力がだんだんと低下してしまいます。
次回に続きます。