5月21日(月)に観察できる『金環日食』ですが、
日食観察用グラスも売れ行きが好調のようです。
眼を太陽の強い光線から守るために日食観察用グラスはとても大切です。
が、消費者庁が販売されている日食観察用グラスの中で、
不適切な製品も販売されていると注意が出されました。
太陽を直接裸眼で観察すると、日食網膜症と呼ばれる眼の障害を生じることがあります。
症状は一過性の場合もありますが、恒常性の変化として残ってしまうこともあります。
一番安全な観察方法は、直接太陽を観察せず、『ピンホール投影法』のように
ピンホールを通して地面や紙に映った太陽の像を観察方法です。
でも影ではなく、日食を観察したい場合には、眼を保護する『日食観察用グラス』が必要です。
消費者庁が発表した日食観察用グラスの品質・性能の確認項目を
きちんとチェックしてから観察をするようにしましょう。
◎こんな日食観察用グラスは危険です
・室内の蛍光灯を見て、一見して明るく、形がはっきりと見える製品、
可視光線を十分に減光している製品の多くは、
かすかに蛍光灯を確認できる程度の見え方です。
・可視光線や赤外線の透過率が高い製品
安全性の検討材料となる数値として、可視光線で0.003%以下、
赤外線で3%以下という目安があります。(あくまで目安)
・LEDライトなどの強い光にかざした時に、ひび割れや穴が確認できるもの
(2012年金環日食日本委員会ホームページ・
日食観察グラス「明らかに危険な製品の見分け方」(http://www.solar2012.jp/)より。)
(消費者庁ホームページより)
5月21日(月)が 晴天であると良いですね。眼を守りながら日食を観察しましょう。
未来の天文学者の皆さん!
また 携帯カメラやコンテジで日食を撮影する際も注意が必要です。
カメラを太陽に向けて撮影しようとした場合、太陽を直接見てしまう危険性があります。
太陽を直視した時間が累計で1秒以上続くだけでも、
『日食網膜症』は起こると言われています。
(2009年の日食観察時に眼の障害を発症したケースの中にも、
日食観察用グラスを持っていても、
カメラ操作時に何度か太陽を直視し発症したケースの報告があります。)
カメラ初心者の方は、直接日食を撮影しようとするよりも、
木漏れ日やピンホールを通して地面、壁、紙に映った太陽の像を撮影するのが安全です。
またデジタルカメラや携帯のカメラは、
常に明るさを測って適正な露出になるように設定されており、
太陽の明るさは想定外になるそうです。
ですから、太陽にカメラを直接向けると、
露出を計測する内部センサーが破損する危険があるそうです。
破損防止のためには専用フィルターを使う必要がありますが、価格は1万円程度するそうです。
気をつけてくださいね。