中心性漿液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)とは、網膜の中心にある黄斑が剥がれる病気です。網膜の外側にあり、バリアー機能を有する網膜色素上皮の機能が低下し、水分などの漿液が脈絡膜側から網膜下に漏れ出る事によって起こります。20~50代の男性や、睡眠不足、過労、ストレスで発病しやすいと言われていますが、原因ははっきりと分かっていません。通常は片眼に起こります。
<症状>
視力低下
視野の中心が暗く見える
物がゆがんで見える
<治療>
何もせず様子をみていても3~6ケ月程で自然治癒する事が多いです。ただし経過が長くなったり再発を繰り返したりすると、視細胞の機能が低下し、視力が回復しない可能性がある為、早期の治療が行われます。
●レーザー治療
漿液が漏れている部分にレーザーを照射し、網膜色素上皮を凝固します。ただし、漏洩点が黄斑の中心に近い場合は照射出来ません。
●内服治療
脈絡膜の循環を良くし機能を回復させる末梢循環改善薬や、視細胞の活性化を促すビタミン剤などを内服します。
治療や予防には心身のリラックスが効果的とも言われていますが、時間が取れない場合も多い為、こまめに受診し、検査や治療を受ける様にして下さい。
画像:(株)三和化学研究所 目と健康シリーズ「8.中心性漿液性脈絡網膜症」よりお借りしました