急に視野の一部が、かげろうを通して見ているようにはっきりと見えなくなり、
チカチカと光るようなものが見える発作が起こることがあります。
片目ずつ眼を閉じてみても、両眼同じようにチカチカが見え、
眼を動かすとその方向について来ます。
このような発作を「閃輝暗点」と呼びます。
多くの場合「閃輝暗点」の途中から偏頭痛を起こします。
しかし、多くの場合「閃輝暗点」は、10~20分位で消えることが多く、
偏頭痛も1日以内に治まることが多いです。
頭痛と見え方の変化の症状で、重篤な脳の病気を心配される方も多いのですが、
心配のないことが多いです。
偏頭痛は、頭の片方に発作的に痛みが起こる病気で、
閃輝暗点が前兆としてありその後に起こるものと、
前兆が全くなくて偏頭痛が発作的に起こるものとがあります。
まれに、手足が動きにくくなったり、しゃべりにくくなることもあります。
また、視野が狭く感じることもあります。
原因は、大脳の中で視覚を司っている「視中枢」で、発作的に一時的な貧血(血流の減少)が
起こるためだと言われています。
また、チョコレートやピーナッツ、チーズなどを摂取することにより、
誘発されることもあるようです。
治療方法としては、年月と共に「閃輝暗点」の出現する回数が減っていく場合が多いですが、
頻繁に起こる人には、血管拡張剤や精神安定剤を一定期間内服をお勧めします。
チョコレートやピーナッツ、チーズなどの摂取を控えてみるのもよいでしょう。
また、お子さんの場合、偏頭痛の時間は30分以内であったり、
側頭部ではなく前頭部痛が多く、嘔吐感は大人よりも強いようです。
気になる症状がおありの方は、一度おいで下さい。