令和元年度文部科学省学校保健統計調査によると、幼稚園から高等学校までの視力検査において「裸眼視力1.0未満の者」の割合は、幼稚園26.6%、小学校34.57%、中学校57.47%、高等学校67.64%となっており、前年度と比較すると、小学校、中学校及び高等学校では増加して過去最高となり、また「裸眼視力0.3未満の者」の割合は、幼稚園0.6%、小学校9.38%、中学校27.07%、高等学校38.98%となって、小学校では過去最高となったそうです。

児童や生徒が学校生活を円滑に行うためには、良好な視力が必要となります。黒板の文字の大きさに関わらず、教室のどこの席からも文字を判読するのに必要な「遠くの視力値」は0.7以上、また教科書の活字を読み取るのに必要な「近くの視力値」は0.7との報告があります。

先の文部科学省学校保健統計調査で、視力非矯正者(眼鏡やコンタクトレンズを使用していない者)のうち、「裸眼視力0.7未満の者」の割合は、幼稚園6.5%、小学校14.36%、中学校19.58%、高等学校17.22%となっており、黒板の文字が見えにくいまま学校生活を送っている児童生徒が数多くいるのが現状です。

近視の未矯正は遠くの視力が不良の状態で、学習やスポーツなどに支障をきたしていると考えられます。
早期に発見し、児童や生徒にとって見やすい環境を整えてあげることが、学校生活を円滑に過ごす上で、とても重要な事ではないでしょうか。

当院では、近視抑制治療として低濃度アトロピンの処方を行っております。また、成長期の子供の近視を研究して特別に設計されたMyokids®(ZEISS)レンズの処方も行っております。
ご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。

引用文献
藤村芙佐子.(2020).学校健康診断と小児の近視.
文部科学省.(2019).令和元年度学校保健統計調査.