3月に入り一日の気温差が大きく体調を崩しやすい季節になりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
3月21日に全ての都道府県で新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が解除されましたが、引き続き感染予防にご協力をお願い致します。
当院では疾患の啓発のため、院内に手書きの模造紙を掲示しています。その中からブログにも掲載したいと思います。
今回は閃輝暗点についてです。
<閃輝暗点とは>
視界に突然、ギザギザした光が見え、目の前が見えづらくなります。この状態が数分から40~50分続きます。これが治まったあと偏頭痛が起こることがあり、ひどい場合には吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
<原因>
閃輝暗点は、物を見る中枢がある後頭葉(大脳の後ろ)に血液を送っている血管が収縮し、引き続き起こる拡張によって視覚中枢が刺激されるために生ずると言われています。
血管の拡張は、脳内にセロトニンが増えるためであると言われており、セロトニンが脳内で合成される際の材料になるトリプトファン(アミノ酸の一種)を多く含む食品(チーズ、チョコレート、ピーナッツ等)を摂ると、閃輝暗点が誘発されます。また、ストレスも原因となります。
<治療>
ストレスを避け、トリプトファンの多い食品をなるべく摂らないことが大事です。
閃輝暗点が頻繁に起こる場合は、血管拡張剤を使うこともあります。
閃輝暗点だけが起こる場合は、脳の器質的病変を伴うこともあり、詳しい検査をした方が良い場合もあります。