緑内障は、眼圧等によって視神経が圧迫され 

 視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気です。

   

 しかし、視野の欠損は、初期には見えない部分を両目で補ったりするため気がつきません。

 『視野が欠けている?』と気がついた時には、

   かなり病気が進行しているケースが多いのです。 

    

 視神経の障害や視野の障害は基本的に進行性です。

 さらに残念なことですが、

   一度ダメージを受けてしまった神経は元に戻すことはできません。

 そのため視野の障害も正常に戻るということはありません。

   

 また、視神経がどのくらいの眼圧に耐えられるかは、個人差が大きく、

 『眼圧が正常の範囲内』にあっても、

   さらに下げたほうが良いと考えられるケースが多いです。

 また神経保護のためには、

   現在確実に効果があるとされていることは『眼圧を下げる』ということだけです。

   

 また、自覚がないままに障害が徐々に進行するため、

 病気の早期発見と早期治療による障害の進行の阻止あるいは抑制が重要となります。

  

 日本で『40歳以上の28人に1人がかかっている』と言われている、

 正常眼圧緑内障(Normal Tension Glaucoma:NTG)があります。

 この正常眼圧緑内障(NTG)は、

   眼圧が正常の範囲内なのに、視野が欠けていく病気です。

 つまり、緑内障の中でも特に発見されにくい病気といえます。

   

 ですから、『両目で見えていても』 『真ん中が見えていても』 『昨日と変わらなくても』 

 『視力が落ちていなくても』 『痛くもなんともなくても』 『健康診断で大丈夫でも』 

 一度、眼科で詳しく診てもらって下さい。

  

 そして、緑内障の診断を受けた場合には、

 処方された目薬の回数を守り、切らさずに目薬をさして、

 定期的に視野検査、眼底(視神経の状態)検査、眼圧検査を受けるようにしましょう。

    

 検査の結果によっては、お薬が変わることがあります。

   

 40歳を迎えられましたら、一度眼科検診を受けてみましょう。