先日 NHK 『きょうの健康』で 眼科シリーズが 放映されていました。
講師の先生は、熊本大学大学院 教授 谷原 秀信さんで 『緑内障』がテーマでした。
番組内容をまとめてみました。
『緑内障』は 目の中の圧力が高くなることで、視神経に障害が起こり、
視野が狭くなったり、視力が下がったりする病気です。
最悪の場合 失明につながることもあります。
『緑内障』と 深く関係しているのは 『眼圧』 です。
『眼圧』とは、眼球の中の圧力のことで、言いかえれば 『目のかたさ』 になります。
『眼圧』が高くなりすぎると、物を見るための神経である 『視神経』が 障害されることによって
視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする場所が できます。
病気を放置しておくと 失明につながることもあります。
最近行われた 厚生労働省の調査によると、
日本の失明原因の第1位が 緑内障であることが わかりました。
◎ なぜ眼圧が 高くなってしまうのでしょうか。
目の中には、『房水(ぼうすい)』と呼ばれる水分が入っています。
『房水』は 虹彩の裏側にある『毛様体(もうようたい)』 と呼ばれるところで産生され、
瞳を通って、虹彩の根元にある『隅角(ぐうかく)』で 排出されます。
『隅角』と呼ばれる排出場所で 目詰まりしてしまったりすることによって、
房水が 目玉の外に逃げ道を持つことができなくなり、
結果として 目が堅くなる、眼圧が高くなることになります。
日本人の正常な眼圧範囲は 10~21mmHg(ミリメーター水銀柱)以下と
考えられています。
しかし、気をつけなくてはいけないのは、日本人の緑内障では、
眼圧が この正常範囲内にあるにも拘らず 緑内障になってしまう
『正常眼圧緑内障』の患者さんが たくさんいることが わかりました。
◎ 眼圧が正常なのに どうして緑内障になってしまうのでしょうか。
一人一人の その目に耐えられる眼圧のレベルが 異なるからです。
視神経がすごく弱くなってしまっていることによって
普通の眼圧ですら耐えられないと
正常範囲内の眼圧でさえ 緑内障の症状を起こしてしまいます。
次回に 続きます。