緑内障の 5回目です。
緑内障の目薬によっては、1日に2回、3回と点眼することが必要とされているので、
本数も多いと、患者さんによっては忘れてしまうことも起こりがちです。
最近では、2種類の薬の成分を1つのびんに納めて
『配合剤』と呼ばれる新しい種類の目薬が発売されているので、
目薬の回数が少なくすむ利点があります。
目薬の治療を行う上で最も大事なことは
一番大事なことは、目薬の治療を行っても、見え方が良くなるわけではありません。
緑内障では 視神経が障害されていきますが、
これは何もしなければ 悪くなる一方なので、
あくまでも 『これ以上悪化させない』、『これ以上視野や視力を悪くさせない』ために
『眼圧を下げる』目的で 治療を行います。
患者さんの中には、『目薬をしても 視野が回復しないので、
これは目薬の効果がないんだ』と
自己判断で 勝手に目薬を止めてしまう方がいますが、
5年、10年かかって ゆっくりと 視野が悪くなって失明に到って、
後で深い後悔をすることになりがちです。
治療の目的を理解し、治療を自己判断で中止せず、
眼科専門医と相談しながら、治療を進めていきましょう。