春は 『スギ』や『ヒノキ』の花粉の飛散による花粉症が知られていますが、
アレルギーの原因となる花粉は一年を通してたくさんあります。
夏は 『カモガヤ』、『オオアワガエリ』などのイネ科の花粉がアレルギーを引き起こします。
秋になると 『ブタクサ』、『ヨモギ』、『カナムグラ』などのキク科の花粉が有名です。
どの季節の植物も、公園や河川敷、道路わきなど身近な場所に生息しています。
花粉症の原因としては、『スギ花粉』が「国民病」と表現されるほど問題になっていますが、
スギ以外の花粉を原因とする花粉症が増加傾向にあると言われています。
近年秋に花粉が飛散する『ブタクサ』などの花粉飛散量が、
全国的に増加傾向にあると報告されています。
しかし『ブタクサ』などの草木花粉は 『スギ』や『ヒノキ』などの樹木花粉と異なり、
花粉が数メートルしか飛散しないため、
近寄らないようにするだけでも十分にアレルギー症状の発現を予防することができます。
台風後に目のかゆみを訴える方が増えたりするのは、
普段はそれほど飛散しない草木花粉が強風で飛散拡大するためではと言われています。
一部のイネ科植物の花粉や、大量花粉飛散前年にはスギ花粉なども、秋に飛散が認められます。
また、この時期は、花粉以外にも『ガ』や『ユスリカ』などの昆虫抗原や真菌胞子が
屋内外で増加するため、これらのアレルゲンにも注意が必要です。
*福井大学医学部耳鼻咽喉科教授 藤枝 重治先生のお話を引用させて頂きました。
先の台風後に 目のかゆみを訴える方が急増し、原因がブタクサなどの花粉が大量に広範囲に飛散したためではないかと報道されていました。