明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
新年にあたりまして、昨年より当院で導入致しました「ビジョントレーニング」について
ご説明したいと思います。
現在3歳児検診、就学前検診や学校検診では、視力や、斜視検査を行い、
視力低下の恐れのあるお子さんには、眼科で治療を行っています。
しかし、視力が良くても眼を上手に使えないことにより、
学習に後れをとったり、集中力が持続できないお子さんがいることが
問題として浮かび上がってきました。
そういった「視力は良い」が、眼球運動のスムーズさを含む「見る力」が弱いお子さんに対して
「ビジョントレーニング」を行うことにより、
集中力がアップし読み書き能力も向上することが可能であるとわかってきました。
「見る力」を育てるためには、バランスよく身体全体の発達を促すことが大切です。
現在の生活では、幼いうちからスマートフォンやパーソナルコンピュータを見たり、
DVDなどをテレビで長時間鑑賞することを経験することが多いです。
しかし、スマートフォンなどの小さな画面を見る時間が長いと、コミュニケーション能力の発達、
いろいろな距離のものを見る際に使う調節力、眼球運動のスムーズさ等が、
損なわれる危険があります。
また学習能力の遅れを来す、「発達障害」の誘因となるとも言われています。
視力が良いにもかかわらずお子さんの生活の中で何か不便そうにしている様子があれば、
早めに眼科を受診して専門的なアドバイスを受けることで、
お子さんの苦手な部分を伸ばしてあげることが可能です。
現在当院では、スクールカウンセラーの方からの紹介などで
「ビジョントレーニング」を行っております。
視力が良いにもかかわらず、ノートや黒板の字が読みにくいというお子さんがおられましたら、
スクールカウンセラーとご相談の上、一度受診して頂けたらと思います。
また視機能以外でも学業における集中力の低下、
落ち付きのなさなどで気になることがある場合には、
積極的にスクールカウンセラーや小児科専門医に相談することで、
お子さんの成長の手助けになると思います。
中村眼科 院長 中村 公俊