3月になり、卒業や終業を迎えこれからの新しい生活に向けてコンタクトレンズを初めてつけてみようと思っている方は少なくないのではないでしょうか。

コンタクトレンズは2005年4月の薬事法の改正により人工呼吸器やペースメーカーなどと同様の高度管理医療機器になっています。これは、副作用・機能障害を生じた場合の人体へのリスクが高いものという位置づけです。
ネットやディスカウントストアで簡単にコンタクトを買えるようになりましたが、使用方法を誤ると目に大きな障害が起こる可能性があります。
初めてコンタクトを使用される場合は具体的な取り扱い方法を学び自身にあったレンズを選ぶようにしましょう。

【1】初めてコンタクトレンズを購入するまでの流れ
➀問診、視力検査、診察
こちらは眼科で行います。目の状態によってはコンタクトが使用できない場合もあります。

②種類の選択
ソフト、ハードなどからはじまり1day、2week、1monthなど使用目的に応じて種類の選択をします。メーカーも勿論、サークルレンズ、乾きづらいものや遠近両用など様々なものがあります。
この時、強い遠視や近視、円錐角膜などレンズの選択肢が限られる場合もあります。

③コンタクトレンズの装着
基本的にスタッフがレンズを入れますが、抵抗がある方は相談してご自分で装着していただきます。
装着ができたら、視力やフィッティングを確認します。

④調整
もっとしっかり見たい、装用時に違和感がある、別のものも試してみたいなど、装着後ご希望に合うようにレンズの度や種類の調整をしていきます。

⑤はめ外しの練習(装用練習)
ご自分でコンタクトをはめて外すことまでしっかりできるよう練習をしていきます。長時間の練習は目の状態の悪化に繋がりますので30分間とさせていただいています。

⑥購入のお話
コンタクト自体の話や取扱説明をし、具体的な購入の話をしていきます。

上記、スムーズに進み約1時間ほどです。装用がうまくできない時はもう一度来ていただく場合もあります。初めてのコンタクトレンズは思った以上に時間がかかります。時間に余裕を持っていらしてください。


【2】スムーズにコンタクトレンズの購入をするために

いくつか事前に準備をしていただくと当日スムーズに進みます。
・過度に長い装用は目にトラブルを起こすリスクが高くなるため眼鏡との装用をおすすめします。お持ちでない場合は予約時にお話しください。
・どんな目的でコンタクトを使用したいか事前にはっきりさせてきていただくと種類選択がスムーズです。
・レンズを目につける、もしくは外す(眼球に触れる)ことで過度の緊張が生じ迷走神経反射で倒れる方がいます。当日の体調は万全にしてきてください。
(迷走神経反射は副交感神経の一つです。痛みやストレス、長時間の同姿勢などにより反射的に働き、急激な心拍数の低下、血圧の低下を起こし、脳が一時的な貧血状態になります。それにより気分不快、冷や汗やめまいが起こり失神することもあります)

コンタクトレンズは使い方を守れば生活が快適になる道具です。
新生活が素晴らしいものとなることを祈っています。